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9月29日・黄笠・小説でも小話でもない、ただの妄想をつらつらと。
9月24日・黄笠2「つめたいて」
9月24日・黄笠1「あたためて」
9月20日・斎左之9「くちづけの意味」
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特技は何でもBL変換すること。
人見知りオッサンであります~
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ロックオン×刹那
「ゆめのなかで」&あとがき
「×」と表記するよりは、「+」とした方が正解かも。
甘めです。
刹那はロックオンの前でだけ、自覚なくツンデレになればいい!という思いで書いてます。
苦手な方は、注意です。
久しぶりのロク刹は、どこまでもかわいそうなロクになってしまいました。
オチはタイトルから察してください。
08/0816のイベントでペーパーにして配ろうとしてたやつです。
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ゆめのなか
「ッ……」
ふたりで眠るには狭いベッド。共有する掛け布。
身動ぎした刹那につられて、ロックオンが目を覚ますと、
「痛っ……」
くぐもった刹那の声が聞こえ、再び夢の中へといこうとしていたロックオンの意識を留まらせた。
「ぅん……どうした? 刹那」
ベッドサイドにあるスタンドライトのスイッチを見もせず探りあてたロックオンは、頼りない灯りにでも採光に慣れていない分、痛みを感じて目をしばたたかせた。
慣れる間もなく、こちらに背を向けていた刹那が起き上がるのをぼんやり捉えていると、刹那の体を覆っていた薄い布がはらりと滑り落ちた。
「―――――ッ!!?」
あまりの驚きに、放つ言葉を失ったロックオンは、開いた口をそのままに唇を震わせている。ライトに照らされた刹那が、一糸纏わぬ裸体を晒していたのだ。
「痛くて……眠れないんだ……」
声もなく固まっていたロックオンだったが、刹那の訴えに息を呑んだ。首や体のあちこちに赤い痣が散らばっている。
どうみてもこれは、キスマーク。
一気に怒りを噴き上げたロックオンは飛び上がる勢いで、火照りの残る刹那の両肩を鷲掴み、問い質した。
「誰だっ! 誰にやられたんだッ!!」
「誰…って、あんたしかいないだろ? ロックオン・ストラトス」
冷静な声から出てきた言葉をうまく飲み込めないロックオンは、充分な間をおいたにもかかわらず、力の抜けた声を零した。
「―――へ?」
自分の姿に気づいたのだ。ロックオン自身も裸だった。
小首を傾げたロックオンに、刹那もまた小首を傾げた。
(そんなオイシイことは忘れねぇだろォ! だから違う! 断じて俺はヤッてないっ! な!)
自分の下半身に潔白の同意を求めたロックオンだったが、自分ではないとなると、やはり誰かが刹那を犯したことになる。
邪な気持ちをぶつけないよう細心の注意をはらい、大切に思い続けてきた刹那の体を、誰かが……。そんな悲しい妄想だけはしたくなかったロックオンは、頭の中から払い除けようと頭を振った。
「あんなにしておいて、否定するのかよ」
刹那の口調に怒りが含まれていると感じたロックオンは、はたと止めて刹那を見た。どうやら、首を振っているロックオンが自分にした情事を『認めたくない』と否定したように捉えたのか、怒りと悲しみが複雑に混ざり合った表情をしている。
「あんたじゃない他の奴に……こんなことさせたりしない。――ロックオン……あんただったから……――」
「刹那……」
不謹慎にも、嬉しい――と感じてしまった。
愛しい想いを押さえることなく、刹那を、この胸に抱き寄せることができる幸せをロックオンは噛み締めていた。
「否定したとかじゃないんだ……。不安にさせちまって、すまない」
刹那は応える代わりに、ロックオンの胸に頬をすり寄せた。刹那の癖のある髪の毛が胸をざわつかせるたび、それは内側にまで沁みこんできて、心を甘く痺れさせる。
加減を忘れて強く抱しめると、刹那がピクっと体を強張らせた。言葉にならず漏れる苦痛の吐息を、刹那は隠そうとしているようだった。
「刹那……どうした? そういやさっき、痛がってたよな。どこが痛むんだ?」
「ロックオンが乱暴にするからだろ」
「え……っあ!」
一息に理解したロックオンは、記憶にないにしても、自分の犯した所業に嘆いた。
(なんてことしてんだよ、俺! イメージトレーニング通りしとけッての! 何ガッついてんだ……)
何度もシュミレートを積んできただろう――と、記憶にない自分へ情けない叱責をかぶせる。
「本当にすまない……。俺はどうすればいい?」
「薬を、塗ってほしい」
「! お……おぉ。わかった」
薬を塗る場所を想像して息をのみ平静を装っているロックオンの脇を、シーツに手をついて四つん這いに体勢を変えた刹那は、猫のようにすり抜け、ベッドサイドの引き出しから小さな容器を取り出した。
刹那が元居た場所に座り直す間にも、ロックオンは目のやり場に困りながらも生唾を飲み込んでいる――欲望に忠実で浅はかな自分と対峙していた。
どうにか自制心を保ち、刹那が持っている薬を受け取ろうと手を伸ばした。しかし、刹那はそれを手のひらに握り、またもや体勢を変えてきた。
「ちょっ……」
ロックオンの方へ上体を倒してきた刹那は、そのまま顔を下方へ――掛け布に隠れたロックオンの下肢へと降ろしていった。
「刹那……? おいッ、ちょっと、何して――」
邪魔な布を剥いだ刹那は、少しカタチが変化し始めている陰部を手で包んでから応えた。
「指じゃ、届かない」
「―――――っ!!」
ブワッと音が聞こえるほどの速度で目蓋が開き、ロックオンは見慣れた部屋で目覚めた。
一戦交えたような汗や呼吸の乱れに、虚しさが倍増する。
「ゆめ? ……ゆめ。―――――夢かよ…………」
ロックオンは虚脱感の中、唇を噛み締めた痛みで現実の儚さを知った。
=終=
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ホントおまえは挿入を書かないな!
うん…。まったくもってその通り。。。
ロックオンもかわいそうに。
夢の中でもお預けでした。