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小説の更新記録
10月6日・黄笠3「とびらのむこう」
9月29日・黄笠・小説でも小話でもない、ただの妄想をつらつらと。
9月24日・黄笠2「つめたいて」
9月24日・黄笠1「あたためて」
9月20日・斎左之9「くちづけの意味」


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プロフィール
HN:
夕凪紫雲(ユウナギレンゲ)
性別:
女性
職業:
育児主婦
自己紹介:
ただいま育児奮闘中。
特技は何でもBL変換すること。
人見知りオッサンであります~

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BL・女性向け・同人要素てんこ盛りな小説がおいてありますので、御注意ください
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お疲れ様でした!!
以下は、記録として残しておきます~
(8/25)
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「EVE」の壬生櫻さんところに、ビリグラ小説とリボ紅小説を委託させていただく事になりました!
ありがと~!!!

8月24日 スパコミ関西 2号館G2b


▽gradation logos▽ 小説
s.a.d.jpg◆ビリグラ◆書下ろしと、サイトの小話をまとめて。
オフ本『 supply and demand 』 表紙イラスト;壬生櫻さま
 R-18 32P 価格未定
 内訳;
  「 supply and demand 」 書下ろし  
    ビリグラの出会いから、初エチまでの話。
  「 jealousy 」 サイトの小話そのまま
  「 prize 」 サイトの小話そのままと、エチ部分の書下ろし
  「 red 」 サイトの小話そのまま




hananowana1.jpg◆リボ紅◆ 書下ろしと、サイトの小話をまとめて。
コピ本『 花ノ罠。~囚われ人は流露する 』 表紙イラスト;壬生櫻さま
 
R-18 34P 価格未定
 内訳;
  「 mortal enemy 」 サイトのそのまま
  「 花ノ罠。~囚われ人は流露する 」 書下ろし
   体調のすぐれないリボを診察するよう頼まれる紅龍。
  「 花ノ微笑。~囚われ人は微睡みの中 」 書下ろし
   
腐女子な留美の小話。






s.a.d.jpg
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オフ本 ビリグラ 『 supply and demand 』
 本文より、一部抜粋。
イラスト 壬生櫻さま

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 ふわりと、グラハムの金髪がカタギリの視界を刺激する。
 離れて座っていた距離は、グラハムによって縮められ、今では……腕を伸ばせば彼の体を胸へと引き寄せる事ができる。
 ――彼も、同じならいいのに。
 恋を自覚してしまったカタギリは、もう自分の気持ちを誤魔化すことができず、苦しみと……それを覆いつくすほどの高揚感が、とめどなくあふれてきていた。
 甘く、淡い妄想が現実の感覚を鈍らせ、カタギリは無自覚にも、グラハムの頬へ手を添えた。
「? カタギリ?」
 手のひらに誘われるまま、顔を上げたグラハムは瞬きもせず、近づいてくるカタギリの顔を見続けた。
 ゆっくりと合わさる、唇と唇。
 何度も繰り返される、触れるだけのキス。
 感触を味わうだけでは物足りず、食むように吸ったカタギリは、チュっと響く卑猥な音で我に返った。
「―――――――ッ!」
 鼻先が触れるほどの近くで、感情の見えないグラハムの瞳が、揺れずにカタギリを追っている。
 カタギリは避けずに視線を結び、真摯に謝罪を口にした。
「……ごめん」
 怒りではなく、ただただ静かに、グラハムは訊く。
「謝る理由は、なんだ」
「友愛を……超えたもの、だから」
 はらりと視線が解かれて、カタギリは身構える。
 顔を逸らしたグラハムの口元に、嘲りの笑みが刻まれているように見えたからだ。
「これが、か?」
 グラハムの声に、カタギリは息を呑んだ。
 しかし――
「……え?」
 確かに声の響きは嘲笑をはらんでいたが、返ってきた言葉は、罵倒ではなかった。
「これが、友愛を超えたキスだと?」
 再び見つめる事になったグラハムの瞳には、何かをしむけるような挑発めいた光が含まれている。
「こんなものでは、真意を計り兼ねんな」
 凄艶なほほえみが、カタギリの呼吸を激しく乱した。

つづきは、オフ本『 supply and demand 』で。


hananowana1.jpg
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コピ本 リボ紅  『 花ノ罠。~囚われ人は流露する 』
 本文より、一部抜粋。
イラスト 壬生櫻さま

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 ようやくリボンズの部屋の近くまで辿りついた紅龍は、視線の先にいるスーツ姿の男たちに目が留まった。ぞろぞろと一室から出てくる面々は見知っている、王家の従者だった。
 紅龍に気づくと、皆、会釈をしながらすれ違ってゆく。紅龍も無言のまま軽く頭を下げ、人の流れが途切れたころに顔を上げた。
 すると、最後の一人とおぼしきスーツ姿の男が、ドアを開けた状態で支えていた。ルームナンバーを確認するまでもなく、ここがリボンズの居る部屋で、紅龍の目的地。
「ありがとうございます」
 表情を変えず、礼を言い、室内に足を踏み入れると、背後で男が立ち去る気配がした。
 ゆっくりとドアが動きだし、閉じられたころには、紅龍の肝も据わり、躊躇いも滲ませない足取りで前に見えるドアへ進んだ。
 透明なガラスドアの向こうに、少年の後姿があった。
 リボンズ・アルマーク。エメラルドグリーンの短髪に短躯痩身。こうして見ていると、快活そうな少年だと思えるのに、対面をすると反転する。何もかもを見透かしていそうな瞳や、大人慣れしている云い様は、達観しすぎていて、紅龍が苦手とするところでもある。
「済みません。勝手に入らせていただきました」
 言葉と共にリビングへと入ってきた紅龍を、振り向き見たリボンズは、突然の訪問にも驚いた様子を感じさせず、歓迎するかのようにほほ笑んでいた。
「あぁ、紅龍さん」
 彼の後ろには、方剤に必要な道具や生薬が入れられた瓶がいくつも、大きめなローテーブルに隙間なく置かれていた。
 紅龍の目線に気づいたリボンズが、問いかける。
「王留美さんからだと言われたんですが、何かご存知ですか?」
「ええ。確かに、ここにあるのはお嬢様からのものです。これらの生薬で、今から貴方の症状に合った漢方薬を作ります」
「紅龍さんが?」
「そうです。ではまず、四診を行いますので座ってください」
 紅龍にソファへ座るよう促されたリボンズは、とりあえず従ったものの、目の前で片膝をつきしゃがんだ紅龍へ、言いにくそうに告いだ。
「親切な申し入れは、本当にありがたいと思っていますが、もう大丈夫ですので、お気遣いなく」
「しかし、顔色があまり良くないように見えますが……」
「もとからですよ」
 表情の薄い紅龍の、ほんの微かな仕草を見つけて、リボンズは心をくすぐられたように笑んだ。
「今は気だるさもなく、元気ですよ。その証拠にお腹も空いてきましたし」
「そうですか。では、食事は私が持ってきますので、おとなしくベッドで休んでいてください」
 顔色の悪さが気になるのだろう。紅龍の真っ直ぐな眼差しに、反論するのをやめた。
「はい、わかりました。じゃあ、お願いします」
 言葉だけでは信じてもらえず、電気を落としたままのベッドルームに入り、リボンズが布団をかぶるまで見届けた紅龍は、ようやく部屋を後にした。
 暗く閉ざされたその中は、しだいに、月明かりが窓からじんわりと滲みこんできて、あたりを仄明るくした。
 淡く照らしだされたリボンズは、それすらも眩しいのか、瞳を覆うように手を置く。唯一、あらわになっている口元が、やわらかく綻び、本心を覗かせていた。
 愉悦を形作った唇からは、楽しげに弾む息が漏れ聞こえる。
 ――王留美。何を思ってのことかは判らないが……。
「感謝するよ」
 これからの期待に、リボンズは堪らず呟きを零した。


つづきは、コピ本『 花ノ罠 ~囚われ人は流露する 』で。

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